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17. Mai 2020

パリの様子を聞くにつけ、外出制限の規制が解除された国の様子は似ているのだな、と思う。

ウィーンは、飲食店の営業が再開されてから、日常の景色が戻りつつある。

ウイルスは消滅していないし、ワクチンも作られていないから、条件としては外出制限が発令されていた頃とは何も変わっていないのだけれども。

外出制限中に失業した人、飲食店等閉店せざるを得なかった人、借金を背負った人の気持ちや、今も中止されている興行等に従事する人の気持ちなどを想像すると、やるせない。

後者については、新しい文化大臣のもと、より緩和された政策がとられるようだけれども。

人によっては死に至る確率の高いウイルスと共生するフェーズに突入したけれども、

インフルエンザなどと同じで自衛すること、感染した場合は自己責任という感じかな。

経済状況が逼迫したため、また、外出制限にまつわる政策が法律に抵触する可能性が指摘されているため、緩和措置に舵が切られたのだと思うけれども、あなたの判断に委ねます、というのは、今の日本の状態に近い。

公が責任を取らなければ、他人に「自粛」を強要する人たちによる私的制裁に近い行為が生まれたりもするけれども、ウィーンの人たちはどういう感じになるのかな、と注視している。

このことは、倫理と関係している。

損得や契約よりも信頼を担保とする社会の方が成熟している社会だと思うけれども、その際に問題になるのが倫理だと思っている。

倫理は、正しさと直結して考えられやすいけれども、本来は、自己と他者、個と社会の平和な距離や関係を志向する意識と定義できるように思う。

つまり、根幹にあることは、平和的であること。

私的制裁を良しとする正義感は、倫理的ではないという文章は成立するのではないかしら。

平和な状態というのは、人類の歴史において、これまでに成立したことがない。

これから世界情勢はますます緊張したものになると思うけれども、私たちは、人間としての自分たちのことをよく知るべき時に来ているのではないかな。

個人としては、authenticity、偽りのない状態を生きて、社会に貢献するという順番で人生を構築する時に来ているのではないかな。

今日も穏やかな良い一日に。

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