Was ich, ---

椎名林檎さんの歌詞で言えば、「カーネーション」の
何も要らない私が今 本当に欲しいもの等 唯一つ 唯一つだけ
これも強烈な立体構造を持つ言い回しだと思います。
何も要らない私が(いま)(本当に)ほしいもの「など」、「ただ」一つ「だけ」。
ここに「など」を入れることができる人って他にいるかな。
これをヨーロッパ言語に訳すと、矛盾しているぞということになるはずだけれど(おそらく論理構造が破綻するので訳しきれない)、その矛盾から生まれるもやっとするうねりも許容できるのが日本語の構造。
日本語を教えている人は、椎名林檎さんの歌詞を教材に使っても良いように思う。
それぐらい、彼女の歌詞には、日本語の可能性を最大限に引き出す構造が埋まっていて、ドキッとする。