letter
今朝の空。
蒼。
ウィーン市から講演の依頼。
何についてでしょう。
そして、どこででしょう。
明日、分かる。
とんでもなく難解な日本語をドイツ語に訳している。
40年以上前から望まれていた仕事。
いろいろな人がトライしては、手に負えなかった仕事。
手に負えなかった理由は、よく分かる。
分かるけれども、巡り巡って、私のところに来たのだから、ここで完成させる。
今月中に粗訳は終える。
自分の意図したように時間に意味を持たせる、それが生きるということ。
飛行機でジョーカーを観て、ホアキン・フェニックスという俳優さんの身体の動かし方や洋服の着こなし、煙草の吸い方にすっかり魅了される。
あの表現の広さ、繊細さ、力強さよ。
自分と年齢が近いとは到底思えなかった。
自分とは全く異なる種類の別次元の力を宿す人を見て、解放された気持ちになる。
つまり、彼は天才だ。
内容については思うところがあるけれども、今は、あまりそういうことに心を動かしたくないので、考えない。
自宅で着ている洋服について誰かと話したはずだけれども、誰と話したのだったか。
コットンのシャツばかりを揃えていて、制服のように着ているという話。
本来の私というのは、このクローゼットに表れているように思う朝。
関心がないことにも関心があるふりをするようなことをしない心で存在できたらいい。