18 Std.
校正と企画書の作成にはざっと計算しても18時間かかるなあ、と思い、仕事を再開する。
校正はね。
これまで、この仕事に従事してきた人たちの仕事の仕方を残念に思う。
お金や名誉のためだけに仕事をするのはプロではないと、やはり思う。
良い仕事をしようと思うところにしか責任感は発生しないし、誰も気づかなくても、自分の評価に繋がらなくても、良い仕事をする、そのための判断が自分でできるのがプロなわけで。
そういう仕事の仕方に喜びのある人たちではなかったのだろうな。
現状、最後の最後に関わった私のところに非常に負担の大きな仕事が残されていて、
日頃から仕事をご一緒している先生にも驚かれているけれども、最善を尽くすと決める。
このあたりはもう、矜持の問題。
私の責任ではないのだろうけれども、これに目を瞑ることは、私の中の何かが許さない。
あと一日休めると良かったな、と思いながら、湯船に浸かり、
パジャマや寝具を全て洗濯機に詰め込み、台所の洗い物を終える。
風邪の時に水回りの仕事をしたくないのは、なぜでしょう。
蘇生完了前に覚醒させられたナウシカ(アニメの方)の巨神兵が思い浮かぶけれど、
人生ってこんなものだな、と思う。
もうちょっと時間があったらとか、そんなことばかり。
だから、会いたい人には会いにいくべきだし、伝えたいことは伝えるべきなのだ。
カザルスのCDをずっと聴いている。
私がチェロの音を好きなのは、音の高さや柔らかさにあると思う。
体調が悪いときにも優しく届く。
今年は、カタロニアに旅に出ようと思う。
とはいえ、バルセロナではなくて、別の土地。
さて、18時間。
やってみせましょう。