Wissen
学校教育を振り返ると、テストとか、正解のある世界の勉強がほとんどだったなあ、と思うのです。
だから、あまり生きることの助けにはならなかったなあ、と。
知らないとお手上げというマインドセットでは、知らないことの方が多いこの世界では生きていけません。
大人になってから、世界だとか人生を説明する知の体系に従属することで得られる安心感に身を委ねる人が多いのは、このマインドセットゆえのことではないかと思います。
知識は大事なのだけれど、知っているよりも大事なのは考えることだと確信している今は、
この世界には正解はありません、あなたはどう考えますか、という授業があってもよかったなと思います。
道徳とは別の、もっと単純に考えるだけの授業。
例えば、二者択一の問題があって、どちらを選んでも良いけれど、自分が選んだ理由を述べましょう、というような授業。
ディベートと違って、誰かを納得させる必要もなく、勝ち負けもなし。
成績もつかない、ただ単位を取得するだけの授業。
これで鍛えられる力が、生きていく上では大事なのではないかと思います。
というのは、人生の岐路というものも、きっとこんなものだから。
知らなくても大丈夫、だって自分で考えれば良いから、というスタンスを取れると、
自分を生きる楽しさが得られるはずです。